「品」を一言で言うと 「品のある人、品のない人(中谷彰宏)」
「品」とは一言で言うと「ぶつからないこと」だと著者は言う。
品のない人は他人にぶつかる。さらには謝らないこともある。
エスカレーターでは、片側は歩いて上っていく人、
片側は立ったまま乗っている人に分かれる。
電車に早く乗りたくて急いでいる人は、駅のエスカレーターを歩いて上る。
その時立っている側で歩いて上る人を止めている人がいる。
直接進路を塞いでいるのではないが、カバンがはみ出て邪魔している。
本人は自分の体がどれだけはみ出ているか気づいていない。
これが「ぶつかる」状態である。
体に直接触れなくても、相手から心地いい空間よりも中に入ると、
それは当たっているのと同じ状態になる。
相手の空間に踏み込んでいくことは、相手にぶつかっていくことである。
品のない人は体のセンサーが麻痺している。
自分が他人にぶつかっても、自分自身が鈍感になっていて気がつかない。
品をよくするには、ぶつからないことだ。
ぶつからないためには、自分のセンサーの精度を上げる必要がある。
相手は全く気にしていないことでも、
「今自分はちょっとぶつかったかな」と気づけることが大事だ。
品のない人は、品がないことをしている自分に気づけない。
自分は正しいことをしていると思っている。
そして、「あなたは今、品のないことをしていますよ」と他人は言ってくれない。
注意されないのは、大人の社会の中で大人として扱われずに、
子どもとして甘やかされている状態である。
人から言われなくても、品のない自分や、甘やかされている自分に気づける人。
これが品のある人である。
精神的にも物理的にも、自分は人と無意味にぶつかっていないだろうか。
そう意識することで品が生まれるし、自信につながるかもしれない。
本日の武器「他人とぶつかっている自分に気づく」