百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

ゴルフ場で朝食が無料になる理由 「残念な人の仕事の習慣 (山崎将志)」

著者が訪れた、関東のとあるゴルフ場では「朝食無料」というサービスがあった。

ゴルファーは朝食を食べる時間が勿体無いので、

家から持ってくるか、途中のコンビニで買って車で食べるかするらしい。

だから普通は朝のゴルフ場のレストランはがら空きなのだが、

そのゴルフ場のレストランは、朝でも昼食時と同じくらいの客数である。

 

一般論としては「朝食無料サービス」は集客の手段として考えられる。

しかし、このゴルフ場は十分なブランド力を持っていて、

別に朝食無料にしなくても客は十分入るのだ。

なぜ、わざわざ朝食を無料にするのか。

 

実は朝食を無料にすると、「遅刻するお客様が激減する」のである。

ほとんどの客は予約が前提なのだが、当日のキャンセルや遅刻が出るため

その調整をしないといけなくなり、朝はいつもバタバタしていた。

ところが遅刻者が減れば、その調整の時間が減る。

そうすることで空いた時間を、本来やるべきサービスに集中できるのだ。

 

ゴルフ場で朝食を食べる客の割合は元々少ない。

しかし、諸事情でゴルフ場で朝食をとらざるを得ないお客さんもいる。

客数が少ないからといって、止めるわけにもいかない。

もちろんレストランを開けるなら、人も食材もいる。

朝食を無料にするということは、人件費と食材費を引けば利益は出なくなる。

損に見えるが、ブッフェスタイルで食材の仕入れを平準化して

なるべく支出を抑えれば、無料朝食によって来場客数は増えるし、

何より遅刻が減ってキャディの効率がよくなる。

全体で見れば、十分利益はあるのだ。

 

突発的なトラブルはものすごくコストがかかる。

トラブルの処理に時間をとられ、精神エネルギーを使って

余計な残業が増えてしまう。

何より機会損失が大きい。

トラブルによって重要な仕事に集中する時間が減ってしまう。

しかも、クレームは重要な仕事をやらないと行けない時に限ってよく起こる。

しかも適切に処理できなければ、たちまち悪い噂が広がる。

 

ということは、リスクマネジメントは利益に結びつくのだ。

想定されるトラブルに関しては、事前に準備しておかなければならないし、

起こってしまったトラブルは、即処理をして再発防止をする。

最悪の事態を想定できる人は、仕事がデキる人である。

 

hyakutakenikki.hatenablog.com

 

そしてリスクマネジメントで効果的なのは、上述したスキー場での

「朝食無料サービスと顧客管理業務の平準化の組み合わせ」みたいに

リスクマネジメントしながら同時に顧客満足度を高めることだ。

少々損するようなことでも、結果的に自分にも相手にもプラスにできる手段がある。

それを考えることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「トラブルを減らし、かつ相手に喜ばれるようにする」