ムカデのジレンマ 「ハイパフォーマー 彼らの法則(相原孝夫)」
「ムカデのジレンマ」という有名な逸話がある。
たくさんの足を持つムカデが上手に足を動かして歩くので、
蛙が「正確にはどういう順番で足を動かしているのですか?」と聞いたところ
ムカデは身動きが取れなくなり、とうとう餓死してしまったという話だ。
考え過ぎると動けなくなるという喩えである。
優秀な人でも、考え過ぎたり分析しすぎたりすると行動が抑制される。
人はリスクを予測するのは得意でも、チャンスを見極めるのは苦手だ。
良い刺激より悪い刺激に反応する。
その結果行動する選択よりも、行動しに選択をとる傾向になる。
しかし、行動を起こさないこと自体が、最大のリスクにもなり得る。
考え過ぎず、なるべく積極的に行動する。
そのためのコツは「ベストを目指すよりベターを繰り返す」ことである。
そもそも「ベストを尽くす」という言葉には注意が必要だ。
ビジネスにおいてベストというものはほとんど存在しないからだ。
何がベストなのかはやってみないとわからない。
それにも関わらず「最善を尽くしました」というのは、
職務を全うしなかったことの言い訳にもなりかねない。
ベストを目指すと動きが鈍る。
それよりは、動きながらベターにしていったほうが
結果的にベストになるものである。
そうすることで自信につながるかもしれない。
本日の武器「ベストよりベターを繰り返す」