人前で力を発揮する人の神経 「スーパーポジティブシンキング(井上裕介)」
「人前に立って注目されると緊張する」と言う人がいる。
「スーパーポジティブシンキング(井上裕介)」によれば芸人でも同じだそうだ。
スベッたら恥ずかしいし、格好悪いところは見られたくない。
だから緊張した状態で舞台に上がった芸人は、
守りに入って無難なことしか言わず、焦ってますますスベる。
しかし、著者はどんな大舞台でも一切緊張しないという。
M-1の決勝戦ですらテンションがめちゃめちゃ上がったそうだ。
本番前に考えるのは「ここでウケまくったら、メチャメチャもてる」ということだけ。
「スベったらどうしよう」とマイナスことばかり考えるのではない。
自分の成功したイメージしか湧いてこないのだ。
これは「見てくれる人が多いほど勝ちやすい」という発想から来ている。
お客さんが少ないときほど芸人にとってはしんどい。
10人しかいなかったら、その10人の笑いのツボにあわせなければならない。
仮に全体の10%を笑わせたとしても、ウケてくれるのはたったの一人だけ。
会場のテンションも冷め切って、寒い空間になってしまう。
それに対して、お客さんが1000人いるステージは条件が楽である。
笑いのツボは1000パターンあるし、
全体の10%を笑わせたら、100人ものお客さんがウケてくれる。
100人も笑えば、会場内に笑い声も響いて、それなりに面白い空気になる。
ということは、同じネタでも見てくれる人の数が多ければ、ウケる可能性も上がる。
たとえスベったとしても、1%くらいはスベりっぷりに爆笑するかもしれない。
こういった発想だから人が多い大舞台でも緊張しないのである。
私は「選択肢を増やすこと」がポイントだと思う。
「これしかない」と思うと緊張する。それがダメだったらおしまいだからだ。
しかし「AがダメならBがある」という人ならば、いくらか緊張が和らぐ。
スポーツみたいな勝負事でも作戦は複数用意するべきだし、
就活でも複数の会社を受けたほうがいい。
ビジネスでも収益源を複数作ったほうがいい。
選択肢を複数確保することで、たとえ一つが失敗しても試合終了にはならない。
心に余裕が出来て、緊張しなくなり、力を発揮できる。
客が多い舞台も、笑わせる選択肢が増えて、ウケる可能性も高くなるのだ。
選択肢を増やすことは可能性が増えるということである。
そこから自信につながるかもしれない。
本日の武器「選択肢を増やす」