抜く技術
アメリカ型の市場万能主義は、いわばナイフとフォーク文化の産物といえる。 つまり、突き刺しては切り刻む力任せの押す文化だ。 自己アピールや自己主張ができないとダメで、 チームワークよりも個人の成果がものを言う。 しかし日本はもともと箸の文化だ。 …
株式投資や為替取引などでは、損切りができて初めて一人前と言われる。 損切りとは損を出したまま勝負を降りることだ。 損を取り戻そうとして、かえって傷口を広げてしまうこともある。 それ以上損を拡大させないために、 思い切って損切りの決断が必要なこ…
剣道では、上段者になればなるほど力を抜くことに長けるそうだ。 かまえらして自然体でリラックスしていて、そのくせどこにもスキがない。 体のどこにも力が入ってないから一見スキだらけに見える。 しかし、いざ打ち込もうとするとどこにも死角がない。 こ…
研究者には、研究費などの予算を獲得しなければならない。 夢やプランを語って、それにお金を出してもらわなければならない。 著者が予算獲得に奔走していく中で得た教訓は、 お金が欲しいときに「お金が欲しい」ということだけを強調しないほうがいい、 と…
佐賀県の佐賀平野は水量豊かな川に恵まれた肥沃な土地である。 反面、そうした地域は水害にあいやすく 佐賀も昔から何度も洪水被害に見舞われてきた。 水害防止の基本は、川の堤防を高くしたり、堤防の強度を上げて あふれる水をせきとめる点にある。 佐賀で…
人間の脳には「保留」という働きがある。 AさんならAさんという人物の顔かたちなどを記憶する場合、 脳は隅から隅まで全て正確な認識をせず、 「ざっとこんな感じ」と曖昧な覚え方をする。 最初は厳密な認知を保留するのである。 これは、取り入れた情報を最…