百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

USPのコツ 「ハイパワー・マーケティング(ジェイ・エイブラハム)」

1920年代初頭、10社ほどのビール会社が

精力的に競い合っていた。

その中でシュリッツ・ビールはいつも8位だった。

 

シュリッツは売上を改善するべく、

1人のマーケティングコンサルタントを雇った。

彼は工場を見学し、ビールの作り方を調べた。

 

シュリッツは深さ1500mの井戸をいくつも掘っていた。

最高のビールを作るためのミネラル水は、

その深さまで掘らなければ見つからなかった。

一番豊かな味を生み出す酵母菌を開発するのに、

5年以上かけて1633回実験していた。

シュリッツのビールの製造過程を調べるたびに、

そのコンサルタントは圧倒されることばかりだった。

 

コンサルタントは経営陣に提言した。

「消費者にビールを製造する工程を知らせるべき」だと。

その経営陣の答えはこうだった。

「どこもうちと同じことやっているのに、

何でそれをわざわざ知らせる必要があるのか?」

 

しかし、ビール業界でそれを知らせた人は

当時誰もいなかった。

説得されたシュリッツは、業界初で製造工程を宣伝した。

それを見た消費者は、シュリッツがどのビール会社よりも

魅力的で価値あるように見えた。

そして半年後、シュリッツは見事1位になった。

 

自分だけの独自の売りをUSPという。

競争相手とは違う、自分だけの強み。

USPが明確になることで個人も会社も魅力的になる。

 

USPを打ち出すにあたって、注意するべきことがある。

実行不可能な約束をUSPにしないことだ。

自分が実行できることがUSPの前提である。

 

むしろ自分が当たり前にできることがUSPになりうる。

自分では当たり前のことでも、

他人にとっては当たり前ではないことがある。

業界内では当たり前にやっていても、

他業種にとっては斬新に見えることもある。

それを考えることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「当たり前だが知られてないこと」