百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

1ゴールだけじゃ足りない 「残念な人の仕事の習慣 (山崎将志)」

著者は出張の際に、アパホテルスーパーホテルに泊まる。

理由は大浴場がついているからだ。

安いビジネスホテルの狭いユニットバスでは疲れがとれにくいし、

また、高級ホテルに泊まって贅沢したいとも思わない。

だから1万円以下で不快にならない程度に泊まれて、大浴場がついている、となると

この2つのホテルが好ましいという。

 

この大浴場は、客にとって嬉しいだけでなく、ホテル側にもメリットがある。

それは部屋の掃除をする工程が省ける、という点だ。

普通のユニットバスを掃除しようとすると、最低10分はかかる。

もし、部屋数が200室なら約33時間かかる。

これをチェックアウト9時から次の客が来る15時頃までの6時間で完了しようとすれば、

最低でも6人は必要だ。

 

ところが、大浴場があれば全ての部屋のユニットバスを掃除する必要が無い。

大浴場と、大浴場に行かなかったお客さんの部屋だけ掃除すればよい。

しかも大浴場に行くお客さんは、タオルも髭剃りも歯ブラシも大浴場で使うことが

多いため、部屋の中で捨てるゴミも減る。

 

客の立場からすれば、ユニットバスより大浴場のほうが気持ちいいし、

ホテル側からすれば、人の動きの効率化というプラスの効果が生まれる。

まさに一石二鳥なのだ。

 

餃子の王将では定期的に特定のメニューを半額にする店がある。

もちろんこれは集客のための手段の一つでもあるのだが、

実はもうひとつの理由がある。

 

昔の王将はセントラルキッチン方式をとっていた。

工場で料理を加工してから店舗に送る方式だ。

2000年に大東元社長が就任した時に、セントラルキッチン方式をやめて

各店舗で調理する昔ながらの王将スタイルに戻した。

手作り感が王将の魅力の一つだと判断したからだ。

 

ところが、一つ問題が生じた。

長い間セントラルキッチン方式に慣れていたため、

従業員が一から料理を作る技術を持っていなかった。

そこで考えだされた策が、毎月2回あるメニューを格安で提供するサービスだ。

特定のメニューを格安にすると、当然そのメニューの注文が多くなる。

そして同じメニューを大量に作ることで、自然と調理技術が向上するのだ。

サービスメニューを毎月変えていけば、やがて全メニューの技術が鍛えられる。

 

従業員を研修センターに集めたり、あるいはトレーナーが店を回って研修すると

莫大なお金と時間がかかる。

価格を半額にしてでも現場で鍛えられれば、短い時間で徹底的に訓練できる。

短期的には半額にした分損するのだが、

長い目で見れば集客の手段になり、かつ従業員の訓練になるので得するのだ。

 

何か行動するときに、一石二鳥できないだろうか、と考えてみる。

1アクション1ゴールではなく、1アクション2ゴールを狙うことで

効率的に動くことができる。

そうすることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「常に一石二鳥を狙う」