百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

全ての仕事は「やればできる」レベル 「ここ一番に強くなれ (三田紀房)」

電車に乗っていると、ロクでもないおっさんに出くわすことがある。

よれよれのスーツを着て、ボロボロの靴を履いて、

酒臭い息を吐きながらスポーツ新聞のアダルト欄を読んでいるようなおっさん。

どうみても「できるビジネスマン」には見えない。

多くの人が彼を見て「こうはなりたくない」と思う。

しかし、考えてみるとこんなおっさんでも「サラリーマン」をやっている。

どんな会社のどんな仕事かわからないが、与えられた仕事をこなし、

それで何十年も食べていける。

そして中には、課長や部長といった役職まで与えられ、部下を率いている。

 

著者は言う。

仕事なんて、しょせん「あんなおっさん」にでもできるレベルなのだ、と。

仕事で難しいことなんて誰も期待していない。

「やればできる」レベルまで落とし込まれているからこそ、仕事と言える。

一部の天才にしかできないようなものは仕事とは言えない。

 

プロスポーツ選手や芸術家は、完全な成功報酬制であり、

決まった給料は発生しない。

その代わり評価されれば普通の人ではもらえないような多額の報酬がもらえる。

これは彼らが「誰にもできないこと」をやっているからだ。

逆に、毎月決まった給料をもらっている、ということは

その仕事は「誰でもできる」レベルの仕事を与えられている、ということだ。

つまり、仕事を必要以上に難しく考えることはない。

やれば、誰にでもできることを普通にやれればいいのだ。

 

モテない人は、恋人がいることを自分とは遠い世界の出来事のように

考えるかもしれない。

しかし、あまりもてなさそうな人が

彼女(彼氏)連れで歩いている人はいくらでもいる。

別に顔が良くなくても恋人はできるし、金がなくてもできる人もいる。

恋愛も特別なことはなく、誰にでもやればできることである。

 

明日あなたのところにJOCの会長がやってきて、

「オリンピックで金メダルをとってくれ」と頼まれることはない。

彼女や奥さんから、

「今度の連休にプライベートジェットでラスベガスに連れていって」と

せがまれることはない。

我々が頼まれることは「この企画書を明日までにまとめてくれ」とか、

「今度の連休にディズニーランドに連れてって」といったことである。

あなたに100%無理なことを相談をしてくる人はいない。

「この人ならできる」という見込みがあって相手は依頼してくる。

 

我々に持ちかけられる問題は「やればできる」レベルのものがほとんどだ。

解決するのにスーパーマンのような力はいらない。

仕事をこなしているように見える人も

その人が普通にできることを普通にこなしているだけだ。

そして、その普通のことは自分にもできることである。

 

世の中に天才はいるが、それはほんの少数にすぎない。

大部分は自分と同じ普通の人だ。

ならば自分にもできる。

そう考えることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「他人や仕事を特別視しない」