百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

答えは重要ではない 「実践するドラッガー 思考編 (佐藤等・上田惇生)」

「ほとんどの人が下に向かって焦点を合わせる。

成果ではなく努力に焦点を合わせる。

組織や上司が自分にしてくれるべきことを気にする。

そして何よりも、自らがもつべき権限を気にする。

貢献に焦点を合わせることが成果をあげる鍵である。ドラッガー)」

 

小売店で、品出しをするアルバイトと、

品出しをして接客も良いアルバイトがいるとする。

品出しをするアルバイトが「こんなにたくさん品出しをしているんです。

もっと評価してくれてもいいんじゃないですか。」と主張したとしても、

品出しをして、さらに接客も良い人のほうが評価されるべきではないか。

品出しの努力という点は評価できるが、

店により貢献しているのは品出しをして、接客も良いアルバイトだからである。

 

「こんなにやっているのに評価されない」

「こんなに尽くしているのに私を愛してくれない」と

自分の努力をポイントに主張しても成果にはつながらない。

自分がやっていることがどれだけ組織や相手に貢献しているかがポイントだからだ。

今会社で自分は何をしたら一番貢献できるのか、

この人に何をすることが一番喜んでくれるのか、

貢献に焦点を合わせて行動することで初めて評価されるようになる。

 

貢献は相手が合って初めて成り立つ。

だからコミュニケーションが重要になる。

コミュニケーションのポイントは聞くことである。

聞くためには、問うことである。

ドラッガーは「正しい問い」という言い方をしている。

何をすれば貢献したことになるか、は他人が正確に捉えることはできない。

貢献は与えられた状況の中で、いかに自分の強みを発揮するかで決まる。

だから答えはその人の中にある。

仕事の上司であれば、それを問い、聞くことで

コミュニケーションが容易になると著者は言う。

 

何かの本でこんな話を読んだことがある。

光合成をしている植物は、葉の一枚一枚が最も日光が当たるように

精密に角度を調整して葉を茂らすという。

その精密な角度をソーラーパネルで再現することは

今の技術ではとてもじゃないが不可能らしい。

太陽光発電で日光を最も効率よく吸収するやり方は何か。

その答えは自然が既に出している。

重要なのは「なぜこの答えになったのか?」という問いのほうだ。

答えは既に出ているのだから、私たちが考えないといけないのは問いのほうだ。

本書の「正しい問い」の部分を読んで、この話を思い出した。

 

自分の強みは何か。何をすれば貢献できるのか。

その答えは今自分がやっていること、過去やってきたことの中に既にある。

それを見つけるには「正しい問い」が必要だ。

どんな質問を自分や他人にすれば、自分が貢献できることがわかるのか。

その問いを考えることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「効果的な質問を通して貢献する」