兵士は銃を本当に撃っているのか 「ランチェスター思考2 (福田秀人)」
第2次世界大戦時、アメリカ陸軍のマーシャル大佐は、
アメリカ陸軍の兵士の戦闘行動の観察と面接調査を実施し、
つぎの結論を得た。
「交戦中に発泡した兵士の比率は、最大で25%である」
つまり、75%の兵士が、撃たなければならない状況で撃たなかったのだ。
ハリウッドの戦争映画では、アメリカ兵が派手に銃を撃ちまくっていたり、
隊長が「撃て」と号令をかければ「自動的に」その命令に従って兵士が撃ったり、
そんな姿が描かれているが、それは全て神話である。
戦場では、敵とはいえ人を殺す呵責や、死の恐怖に耐えなければならない。
そういうとき、結局「撃て」と言われても撃たなかった兵士が予想以上に多いものだ。
そこからアメリカ軍はリーダーシップの研究により真剣に取り組んでいった。
では、どういった兵士が勇敢に戦ったのか。
研究した結果、勇ましいことを言うような粗野な人間ではなかった。
次の3条件を満たす「よき社会人」が「よき兵士」であるとの結論になった。
①真面目に、責任感をもって仕事に励んでいる
②貯金に励んでいる
③異性関係のトラブルがない
戦争の道徳性は置いておいて、ここで重要なことは
「やれと言われてもやるべきことをやらない人がほとんどだ」ということだ。
命のかかった戦場でさえそうなのだから、普通の仕事においても当てはまる。
意外とみんなやるべきことをやってないものだ。
最大でも25%しかやっていない。
逆に言えば、自分がその25%になれば評価もされるし、実力もつく。
そうすることで自信につながるかもしれない。
本日の武器「ちゃんとやっている25%になる」