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百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

キーストーン・ハビット「習慣の力 (チャールズ・ドゥヒック)」

リサ・アレンは34歳。16歳で喫煙と飲酒を始め、ずっと肥満に悩まされていた。

20代半ばには、1万ドルの借金を抱え、取り立て業者から追いかけられていた。

昔の履歴書を見ると、一番長く続いた仕事でも1年ももっていなかった。

 

しかし、現在では細身で生気に溢れ、ランナーらしい引き締まった脚をしている。

もはや借金はなく、酒も飲まず、グラフィックデザインの会社に勤めて39ヶ月目を

迎えようとしていた。

 

禁煙のきっかけはカイロの旅行だった。

旅行の2~3ヶ月前に当時の夫が出ていった。

「他の女性が好きになった」とのことだった。

離婚を受け入れるまで時間がかかった。

何度も彼の新しい恋人のあとをつけたり、真夜中に無言電話をかけたりした。

酔っ払って彼の恋人のアパートへ行き、ドアを叩きながらアパートに火をつけてやると

わめきちらしたりした。

 

あるとき、思いつきで前から見たかったピラミッドを見にカイロへ旅立った。

カイロに着いた最初の朝、部屋の中で彼女はタバコに火をつけた。

時差ボケもあり、意識が朦朧としていた。

マルボロではなく、うっかりペンに火をつけようとしていたの気がつかず、

プラスチックが焼ける臭いがしてようやくはっとした。

彼女はベッドに横になったまま、泣き崩れた。

 

「まるで悲しみが波のように押し寄せてきて、それに飲み込まれるようでした。

自分の望んでいたことが、すべて消え失せた気分でした。

たばこさえまともに吸えないのですから」

「そして私は前の夫のことや、国に戻ったとき仕事を見つける大変さや、

どれだけ不本意な生活をおくることになるかを考え始めました。

私は立ち上がると水差しを床にたたきつけました。

そこまで追い詰められて、何かを変えなければならないと思ったんです。

少なくとも一つ、自分の思い通りになるものが欲しいと」

 

人生には目標が必要だと彼女は思い、もういちどエジプトに戻って

砂漠を横断しようと決意した。

健康状態は悪いし、太り過ぎているし、貯金もない。

それでも彼女には何か没頭できるものが欲しかった。

それを成功させるための代償も払う覚悟でいた。

特に、タバコはやめなければならない。

1年かけて準備し、とうとう彼女は砂漠の横断を成し遂げた。

 

ここで重要なのは、彼女が砂漠を横断したことではない。

彼女が目標達成のために「タバコをやめよう」と考えたことだった。

それがきっかけになって、いくつも変化が引き起こされ、

やがて彼女の生活のあらゆる面に広がっていったのだ。

彼女がタバコをやめてジョギングを始めると、食生活、睡眠、貯金の仕方が変わり、

仕事のスケジュールをきちんと決め、将来の計画を立てるようになった。

走る距離も伸び、ハーフマラソンからフルマラソンを走るようになった。

家を買い、婚約もした。

 

やがて、元喫煙者やもと過食者、アルコール依存症などの有害な性癖から

比較短期間で生活の立て直しができた人の研究をしている機関が彼女に目をつけた。

研究者がリサの脳の画像分析を始めたところ、驚くべき発見があった。

ある神経パターン(以前の習慣)よりも新しいパターンが優先されていたのだ。

要は、リサの習慣が変わったことで脳も変わったのだ。

 

その変化を起こしたのはカイロへの旅行や離婚や砂漠横断ではなく、

リサが「喫煙」という一つの習慣を変えることに専念したためだと、

研究者たちは考えている。

その研究の対象となったリサ以外の人達も、同じような過程を経ていた。

一つの習慣に狙いを定めることで、他の行動もプログラムしなおすことに

成功したのだ。

そのような習慣をキーストーン・ハビット(要となる習慣)という。

 

こうした変化が起きるのは個人だけではない。

企業でも、あるキーストーン・ハビットを変えると組織全体が変わることがある。

この原理を利用して、仕事の進め方や社員同士のコミュニケーションや、

消費者の買い物のしかたを変化させた企業がいくつもあるという。

 

人の行動の4割は習慣であるという。

理想の自分になるためには、理想の人生を送るためには

自分のキーストーン・ハビットを変えればよい。

一番効果的だと思われる習慣を一つ変えることで、その影響は全体に及ぶ

そうすることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「キーストーン・ハビットを変える」