もうダメだ 「究極のセールスマシーン(チェット・ホームズ)」
トップクラスの営業マンは、相手の立場を考えつつ、他人との絆を大切にし、
相手に応じて好ましいものを見つけようとする。
サービスのやり方を次々と工夫して、顧客を喜ばせようとする。
また、あらゆる人間の長所を見つけるので、
顧客と親密な関係を築きやすい。
だが、相手のことを思いやり、相手の気持を理解しようとし過ぎると
相手に対する理解がありすぎて契約は結べない。
営業には独占意欲も必要であると著者は言う。
強い自我を持つがゆえに、顧客との絆を結ぶのに懸命になるし、
販売実績も残さずにはいられない、
顧客の為を思えば、自分の製品を持つべきだと感情的に深く信じて、
少し断られたくらいではあきらめたりしない。
押し付けがましいとも言えるが、相手のことを思いやる気持ちと結びつけば
契約をとりやすいのだと言う。
そうした人間は、7回断られてもなお、再び顧客のもとを訪れる。
反対に、自尊心が弱く支配欲が控えめな者は、
1回断れるとあきらめるから、販売契約を結ぶのはまず無理だ。
著者によれば、営業担当者のおよそ半分は、
1度断られただけでギブアップする。
電話をかけて「いいえ結構です」と門前払いされると、
2度とその相手には電話しない。
4回はねつけられてもまだ努力を続けるのは、おそらく4,5%だ。
しかし、著者が割り出したデータによれば、
会う約束をとりつけるまでには平均8.4回ほど断られる。
だから著者が営業担当者を指導するときは、
「客は最低8回はノーと言うものだ」と事前に教育し、
12回は挑むように指導する。
おかげでスタッフたちは、拒絶されて当然との心構えができていて、
いちいち傷ついたりはしないという。
しぶとくあきらめない姿勢をトレーニングで身につけさせるのだ。
もちろんストーカーはダメである。
うまくいかないやりかたを改めずに何度もやるのもダメである。
目的を達成するのに他にやり方があるのに、そちらを試さないのもダメだ。
失敗してもめげずに、どのようにすれば成功するのかを考え抜く。
それを続けることでいつか成功する。
その点を著者が言いたいのだと思う。
初めからうまくいくことはめったにない。
どんなに考えぬいても失敗はある。
それなのに1回うまくいかなかたからといってあきらめていては成功しない。
少々の失敗にもめげない。
そうすることで自信につながるかもしれない。
本日の武器「8回はうまくいかないと考える」