裏ターゲットを知る 「黒新堂冬樹のブラック営業術(新堂冬樹)」
何か交渉で要求を通したい場合、多くの人は目の前の担当者を落とすことを考える。
しかし、著者に言わせればそれはターゲットが間違っているという。
表面的なターゲットではなく、真のターゲット、
すなわち表からは見えない裏ターゲットに働きかけたほうがよい。
例えばリンゴを欲しいと思ったとする。
そのためには次のような情報が必要だ。
①リンゴのなっている木がどこに生えているかを知る。
②場所がわかったら、そのリンゴの木の所有者が誰かを知る。
③所有者が分かったら、どうやってリンゴを手に入れるか考える。
①は絶対に必要な情報だ。
欲しいものがある場所に行かなければ手に入らない。
どこに行けばそれがあるのかをリサーチすることが第一歩となる。
では、リンゴが生えている場所の情報をつかみ、
その場所に行ったら確かにおいしそうなリンゴがなっているとする。
「やった!見つけたぞ!」とリンゴをもぎとって食べてしまっていいのだろうか。
もちろん、そんなわけはない。そんなことしたら犯罪だ。
リンゴの木には必ず所有者がいる。
実はこれが裏ターゲットなのである。
多くの人は欲しいものそのものをターゲットだと思っている。
しかし、本当のターゲットは別にある。
リンゴをターゲットだと思い込んで、リンゴに詳しくなっても手に入らない。
この場合、そのリンゴを好きなようにできる権利を持っている人、
裏ターゲットを知って、その人について調べることがリンゴを手に入れる近道だ。
だから②のリンゴの所有者を調べ、その相手次第で③の戦略が変わる。
恋愛でも同じことだ。
お気に入りの女性を男性が落としたいとする。
その女性はどんな人なのかを知る。
一生家に縛られずに仕事をしていきたいタイプなのか、
それとも割りと親のいいなりになるタイプなのか。
前者のタイプなら、彼女の仕事に対して理解を示すことが重要だ。
後者の場合は、親を攻略することが手っ取り早い可能性が高い。
ターゲットである彼女を落としたいがために、
やみくもに彼女を口説いても徒労に終わる可能性がある。
相手の女性を支配しているものがどこにあるのか、
それを知ることが重要だ。
仕事においても、恋愛においても、
ターゲットそのものだけを見るのではなく、
「何を押さえればターゲットを攻略できるか」を考える。
そうすることで自信につながるかもしれない。
本日の武器「裏ターゲットを攻略する」