何度でもやり直せばいい、のか 「なぜか評価されないあなたへ 心に刺さる耳の痛い話(小笹芳央)」
自分に合わない職種だったら転職すればいいと考える。
だが、転職すればするほど年収は下がり、つける職もなくなってくる。
相手との相性が悪かったら離婚すればいいと考える。
だが、別れても別れても、理想の相手に巡り会えない。
今の状況が理想と違うとき、あきらめて別の世界に行きたくなることは多い。
しかし、変えても変えても思い通りにならないことも多いのだ。
本来就職や結婚は人生の一大事であり、覚悟が求められるはずだ。
「いつでもリセットできる」という気持ちで向き合ってもうまくいかない。
著者の弟さんは、中学校には一年しか通わず、卒業後は板前修業に出たかと思えば
すぐにやめてしまっていたそうだ。
やめてプロボクサーになったものの、1試合して引退。
業を煮やした家族が「手に職をつけろ」と、塗装業の親方の下に19歳でつかせた。
ここから彼は変わった。
何をしても最後までやり遂げなかった彼が逃げなくなった。
そして21歳で独立・起業。現在は大阪でダム会社を経営しているという。
彼の成功は「もう、これしかないと腹をくくったこと」いあると著者は言う。
長く人事に携わってきた著者は、人の資質に大きな差はないと考える。
覚悟で差がつくのである。
では、「何度でもやり直せばいい」という言葉は意味が無いのか。
私はそうは思わない。
覚悟を決めて全力を尽くして、それでもダメだった人なら「何でもやり直せばいい」
要するに中途半端な覚悟で何でもやり直しても無駄なのだ。
全力を尽くしたけど結果が出ないときもある。
ずっとあきらめずに追いかけたけども、願いが叶わないときもある。
だが、ベストを尽くしたのであれば結果が伴わなくても得るものが必ずある。
その得たものを活かして何度でもやり直せばいいのではないか。
そうすることで自信につながるかもしれない。
本日の武器「これしかない、という覚悟で全力を出しきり、何度でもやり直す」