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百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

普通こうするだろう 「その島のひとたちは、ひとの話をきかない-精神科医、「自殺希少地域」を行く-(森川すいめい)」

著者は全国の中で自殺者が少ない地域を旅行してまわっていた。

徳島県の旧海部町に行ったときのこと。

 

著者が最初に抱いていたイメージは、ゆっくり休めて癒される、

そういった空間であった。

もしかしたら当時は少し疲れていたから、

リゾート地で疲れをとろうとしていたのかもしれない。

旅館に関しても、とても丁寧なもてなしがあって、

すごく気遣う人がいっぱいいて・・

そんな想像が膨らんでいた。

 

しかし、旅館に着いてすぐにその期待は裏切られた。

実際は普通の民宿のような感じでさらっと部屋に通されただけだった。

旅館の職員は畳の部屋に案内し、最小限の説明だけして、

「お菓子でも食べて少し休んで。また少ししたら来るから」と言って

あっさりいなくなった。

浴衣は潮風でパリパリになってた。

そして、用意されていたお菓子は賞味期限が切れていた。

 

さすがにダメだと思って、戻ってきた職員さんに

「すみません、なんか賞味期限が切れているみたいで」と言った。

ところが職員さんの反応は予想を大きく外れたものだった。

「へっ?」とびっくりしていた。

てっきり期限が切れていることにびっくりしたのだろうと思っていたら、

そうではなかった。

 

「ほお。そうかそうか。さすが若いひとやね。

若いひとは、そういうの気にすんやね。ほうかほうか」

まったく悪気のない、明るい現地のリズムのある口調でそのように言われて、

著者はどう返したらいいかわからなかった。

職員さんはすかさず「わかったわかった、おばちゃん、新しいのもってきといたる」

と矢継ぎ早に話し、すぐにいなくなった。

 

賞味期限が少し切れていたくらいのことは、本当は気にしすぎかもしれないと

著者は後から考えた。

消費期限ならまだしも、賞味期限が少し切れたくらいでそんなに影響はない。

むしろ、ちょっと切れたくらいで捨てられる食品がたくさんありすぎるのではないか。

 

接客業のサービスにおいて、「普通はこれぐらいするやろ」と思っていた行動が

とられなかったとき、腹がたつことがある。

仕事において「普通はここは気を遣ってこうするだろう」と思っていた行動が

とられなかったときも腹がたつことがある。

もちろん、それなりの料金を払っている場合はサービスに期待するし、

自分が仕事において「こうするのが当たり前」と思ってやってきたことは

それが社会の常識なんだ、と思ってやってきたのもあるかもしれない。

 

しかし、一方では

自分が勝手に「こうするだろう」という期待をしていた行動を

相手がとらなかっただけ、とも言える。

それをいちいち目くじらを立てすぎるのもよくないのではないか。

接客業ならば「まあこの料金ならこんなもんか」とでも思えばいいし、

仕事ならば相手を指導していけばいいだけのことだ。

大事なのは「それは気にし過ぎるほどの重要なことなのだろうか」と考えることだ。

大したことないのなら、気にしていてもしょうがない。

むしろ気にせず、目くじら立てず生きていたほうが

精神的にも楽かもしれない。

そうすることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「気にし過ぎない」