百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

叶わない夢を知ったとき 「ヒンシュクの達人 (ビートたけし)」

松山英樹石川遼がゴルフで世界のトッププロと戦っている頃、

「うちの子も松山クンや遼クンみたいにさせたい」

「小さい頃から英才教育で才能を伸ばしてやりたい」なんて言って

小さい頃からゴルフ教室に通わせる親がいた。

 

もちろん、世界で通用する選手を作るために、

子供の頃からそのスポーツをさせるのは一つの方法ではある。

しかし、3歳の頃からゴルフクラブを握っていれば

誰もが松山英樹石川遼になれるわけではない。

彼らみたいなレベルになれる人は、

子供の頃から英才教育を受けている人口の1万分の1、

もしかしたら100万分の1にも見たないかもしれない。

 

大事なことは、子どもの頃から英才教育を押し付けられたのに、

テレビに映ることも、新聞に取り上げられることもなく、

プロにもなれなかった人がゴロゴロいるということだ。

ダメだと食用にされてしまう競馬のサラブレッドのように

その道から外れるとどうしようもないことになってしまうのが現実だ。

 

それでも親は「努力すればきっと夢は叶う」と言い続けるべきなのだろうか。

思うような結果が得られなければ、

「努力が足らなかったからだ」と子どもを突き放してしまうのだろうか。

そんな風に親が子どもに無理を強いれば、逃げ場がなくなってしまう。

 

才能がない人はいくらやったってダメだっていう真実がある。

さらには、たとえ才能があっても、運が悪ければ檜舞台に立てない可能性もある。

人間は決して平等ではない。

努力したって報われないことのほうが多いのが現実ではないだろうか。

「努力すれば夢はかなう」のではない。

「努力すれば叶う夢もごくまれにある」のが本当ではないだろうか。

 

男は、自分に才能がないとわかってからが勝負だと著者は言う。

親父にできるのは、いつか子どもがうまくいかずに傷ついたときに

それでも生きていけるような強さを身につけさせることである。

 

大人になってくると、若いころのように将来の可能性を

無邪気に信じることが難しくなってくる。

これから先、自分にできなかったことが突然できるようになるわけではないし、

逆に自分ができることは大体見当がつくようになってくる。

それでも自分の力を信じて夢を追いかけるのも一つの道だが、

自分の限界を知った上で、方向転換する道もある。

まったく別の方向に変えてもいいし、

目指す方向は同じでも、やりかたを変えるという手もある。

自分の限界と向き合って、その上でどうするか考える。

そうすることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「自分の限界を知る」