トップ営業マンに目標など無い 「営業マンは理系思考で売りなさい(菊原智明)」
著者は営業のコンサルタントである。
彼が、全国のトップ営業マンが集まる表彰式に参加したときのこと。
トップ営業マンにこんな質問をした。
「今年の目標はありますか?」
トップ営業マンはこう答えた。
「別にないよ。目の前のことをやっているだけだよ」
トップ営業マンは明確な目標を持ち、それに向かって努力しているものだと
著者は思っていたため、意外な回答に驚いた。
その後、一緒に飲む機会があり、改めて話を聞いてみると、
やはりハッキリとした目標やビジョンを持っていたのだ。
不思議に思った著者はこう言った。
「ハッキリとした目標やビジョンを持っているんですね」
トップ営業マンはこう答えた。
「これは目標じゃなくて予定だよ」
「予定ですか?」
「できたらいいなという甘い目標ではなく、1年後までに絶対にやるという予定だ」
これを聞いて、最初の「目標は別にない」という言葉の意味がようやくつかめた。
結果を出し続ける人は、達成したいことを目標ではなく予定でとらえている。
ここまで強い気持ちで臨むからこそ、毎年目標を達成できるのである。
目標と予定の違いは何か。
期限があることだと著者は言う。
目標には漠然としたものも含まれる。
しかし、目標に期限を入れた瞬間に、
漠然とした目標は予定に変わる。
いつまでに何をするということがハッキリする。
上記のトップ営業マンも、
「1年後の○日までに20棟の契約をする」と予定を明確にしていた。
デッドラインを設定するからこそ、
計画や行動が具体的になり、本気で達成しようという気持ちになる。
「こうなったらいいなあ」という願望は、
予定にしないかぎり「こうなったらいいなあ」で終わってしまう。
いつまでにどの状態にしたいのか。
いつまでに何をするべきか。
目標や願望を予定に変えるとき、具体亭な行動は始まる。
そうすることで自信につながるかもしれない。
本日の武器「目標に期限を入れて予定にする」