百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

困難に立ち向かわずに呑み込む 「ダメな自分を救う本(石井裕之)」

「心はどこにありますか?」と質問されたとき、

大抵の人は胸のあたりに拳くらいの大きさの形を示しながら

「このあたりでしょうか?」と言う。

理屈っぽい人は「心は脳の中にある」と言うかもしれないし、

あるいは「身体の全てが心なのだ」と気の利いたことを言うかもしれない。

いずれの場合も、心を身体よりも小さく考えている。

つまり、身体の中に心があると考えているのだ。

 

しかし、それは間違いだと著者は言う。

身体の中に心があるのではない。

心のなかに身体があるのである。

身体よりもずっと大きい心を、小さく捉えて考えると不都合が起こる。

心を小さく捉えている人は、文字通り「気が小さい」「心が狭い」人だ。

ちょっとした冗談にも腹を立てたり、傷ついたりして

心から笑うことができない。

あるいはストレスや人間関係に押しつぶされてしまう。

怖さや不安、何かにカッとなる気持ちがあるときは、

自分の心が、置かれた状況よりも小さくなってしまっている時である。

 

自分の心は、今の状況よりも大きいと考えると物事はうまくいく。

例えば、100人の前でスピーチをするときにも、

自分の心を会場一杯に広げることを考える。

まず、天井を見上げ、そして会場の一番遠くにあるものを見る。

「ああ、あそこにポスターが貼ってあるなあ」とか

「ずっと奥の壁にシミがあるなあ」と考える。

意識をできるだけ遠くのものに向けると、心が広がっていく。

そうすると緊張感が和らぐとのことだ。

 

著者はジェットコースターが苦手だったが、

デートのときにどうしても乗らないといけなくなってしまった。

ジェットコースターが頂点まで登って急降下する前の一瞬の間に

「ええい、ジェットコースターなんて小さいものだ。

僕の心はよみうりランドの広大な敷地いっぱいに広がっているんだ」と言い聞かせた。

そうすると、驚いたことにジェットコースターを初めて楽しめたそうだ。

 

「困難に立ち向かう」とよく言われる。

しかし、「立ち向かう」と考えている時点で

自分の心が困難より小さくなっているとも言える。

困難に立ち向かってはいけない。

困難は包み込み、呑み込むべきだ。

困難よりも大きな心を持つことで困難に負けなくなる。

そうすることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「困難を大きな心で呑み込む」