百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

問題を避ける子、解決する子 「アドラー博士の子どもに自信をつける魔法のしつけ (星 一郎)」

小学六年生のしっかりした男の子がいた。

あるとき彼はお父さんに相談した。

「今度の学芸会で、クラスですごいことをやりたいんだけど、

みんながなかなかのってくれないんだ。」

話を聞いてみると、学芸会直後に行われる中学入試を気にして、

クラスメイトがイベントに消極的になっているようだ。

「小学校最後の学芸会だし、思い出に残ることを思い切りやってみたいのに、

みんなはどうして嫌なのかなあ」

こんな悩みを持つ子に対して、お父さんはどんな助言をすればいいだろうか。

 

「入試前に学芸会をやること自体、無理があるよね」と言ってしまっては、

「僕の考えがおかしいんだ」と思わせてしまう。

「入試前いこんなことを言う僕が悪い」と過剰な責任を追って

自分を責めてしまうと、自分が嫌いになってしまう。

 

「お前ばっかり考えてないで、他の人にも考えてもらいなさい。

いっそのこと先生に任せてしまってはどうか」と答えてしまっては、

せっかく前向きな姿勢の子どもに逃げる術を与えてしまう。

うまくいかないのは「友達のせい、学校のせい」と

周りに責任を押しつける。

自分を嫌いになることはないが、

その代わり自分を好きになる機会もなくなってしまう。

 

自分に自信のあるお父さんは、このように答える。

「入試前で、みんな時間がなくて大変なんだろうな。

短い時間でも何かやれることがないか、クラスメイトと話し合ってみてはどうだい」

子どもの積極的な気持ちは失わないで、他に可能性はないか前向きに検討させる。

 

結局この子のお父さんは、3番目の助言を伝えた。

息子はクラスメイトと話し合って、規模は縮小したものの、イベントを成功させた。

問題が起こった時に、自分や他人を責めるのではなく、

考えられる可能性を前向きに検討する。

問題を回避するのではなく、問題を解決していく子どもに育てるには、

親の的確な助言が重要になる。

 

子供だけでなく、大人にとっても同様だ。

問題から逃げたり、問題を過剰にさけたりしようとするよりも

問題を前向きに解決する自分を育てたい。

それは、できない自分や他人を責めるのではなく、

自分の気持ちを前向きに受け止め、

「今できること」に集中することで養われる。

そうすることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「自分のせいや他人のせいにする前に、今できることを考える」