百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

普通ができていないことを認める 「会社に左右されない仕事術(三田紀房)」

業績が悪くなったとき、ダメな経営者は「特別」なことをやりたがる。

コンサルタントのいいなりになって新たな評価制度を導入したり、

無謀な経費削減を打ち出したり、あるいは唐突に新規事業に乗り出したりする。

「普通」はできて当たり前で、普通を飛び越えた「特別」なことをやろうと考える。

これは考え方が逆で、「普通」のことができていないから業績が悪いのだ。

そして「普通」のことができて初めて、特別な難しいことに挑戦できるのだ。

 

「知っている」と「できている」は違う。

たとえば、「電話が鳴ったらなるべく早く受話器をとる」というルールが

殆どの会社にはある。

では、実際にコールが5回以内で受話器をとる会社がどれくらいあるか。

著者によれば、きちんと5回以内で電話に出るのは、10社中2社くらいだという。

一部上場の大手企業や有名レストランでさえ、

このルールが守られてないところは多い。

 

業績が悪いところは、

「たかが電話だから、どうでもいい。それより別のことをしなくては」と考える。

しかし、こういう基本や小さなルールが守られてないということは、

若手への指導ができていないことであり、

小さな仕事をないがしろにする社風であることを表している。

 

スポーツの世界と同じく、基本がしっかりできている会社は確実に伸びる。

たかが電話への姿勢一つで、驚くほどの違いが出るのだ。

 

物事がうまくいっていないとき、私たちは一発逆転を願ってしまう。

結果を早く手に入れようとして大勝負に出たり、

特別な難しいことに手を出そうとする。

しかし、そこで一旦落ち着いて考えることは重要だ。

そもそもの基本的なことができているだろうか。

今の条件でやれることは本当に残っていないのだろうか。

普通のことが普通にできているのだろうか。

そう考えることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「特別なことをやろうとする前に、普通のことができているのか確認する」