百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

矛盾を心に抱えておけるか 「雑菌主義宣言!(斎藤 孝)」

国語は答えが一つに限定されないから面白くない、と言う子供がいる。

算数は答えが一つで、はっきりしているから好きだと言う。

しかし、現実社会では答えが一つということなどほとんどない。

白でも黒でもない、グレーの状態の中で、自分で答えを導かなければならない。

こういう条件ではこうなる、あっちの条件であればこうなる、と

出すべき答えは状況によって変わっていく。

唯一の正解はない。どれが正解かわからない。

そんな中で自分で答えを決めなければならない。

 

何が正解かわからない中で自分で考える耐性が今の人には足りないと著者は言う。

簡単にわかること、理解できることに飛びつく。

わかりにくいこと、理解できないことは切り捨てる。

パソコンのごみ箱に捨てるように消去し、

自分の世界とは関係ないものとして扱う。

「意味わかんない」「知らなくても関係ない」と投げ出すのは簡単だ。

「わからない」事柄に対して、あきらめずに踏み込むのは労力がいる。

しかし、「わからないこと」が「わかる」ことはすごいことなのだ。

自分の世界がそこで広がるのである。

 

正解がない中で自分で答えを決めるのは、

当然成功の保証はない。失敗するかもしれない。

もちろんそこで「保留する」という選択も時には有効だ。

しかし決断するのが怖くて「何もしない」ばかり選んでいては

何もできなくなる。

何を最優先させるかを考え、何がBETTERなのかを自分で決めて行動するしかない。

 

あれを選べばこれができなくなる。

これを選べばあれをあきらめるしかない。

そんな矛盾した葛藤の中で勇気を持って決断する。

そして一度決めたら、「やっぱりあっちにすればよかった」と

いつまでもくよくよしないほうがいい。

自分で出した答えが正解になるか誤答になるかは、

その後の自分のやり方によっても変わる。

そう考えることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「わからない中で答えを出し、それを後で正解にする」