「それは俺のやる仕事じゃない」という人が余る 「カイジ 勝つべくして勝つ!働き方の話(木暮太一)」
かつて「稼ぐ人、安い人、余る人」という本がベストセラーになった。
これは人材を「能力が高い人」「中くらいの人」「能力が低い人」に
分類し、それぞれがこれからどのくらいの稼ぎになるのかを分析した本である。
「能力が高い人」はもちろんこれから稼ぐ人になる。
では、「能力が低い人」は「余る人」になるのだろうか。
普通はそう考えられやすいのだが、この本では次の結果になる。
能力が高い人=稼ぐ人
能力が中くらいの人=余る人(クビになる人)
能力が低い人=安い人
なぜこういう結果になるのか。
それは、「能力の低い人」は、いい意味で開き直って
「どんな仕事でもやらないと生きていけない」と
給料が安い仕事でも引き受けるのに対して、
「能力が中くらいの人」は、「それは俺のやる仕事じゃない」と選り好みするからだ。
自分の希望や意思を持つのは大切なことである。
しかし、その希望が通るのは、それに見合う能力があり、
それを認めてもらえたときである。
実力が見合わなければ、希望は通らない。
実力がなければ選り好みはできなくなる。
だからこそ下積みが重要になってくる。
「自分は有名大学を出ているから」
「こんな仕事についたら友達に馬鹿にされる」などという変なプライドを捨てて、
まずは与えられた仕事に取り組み、実力を蓄えなければならない。
実力がないのに、過度に選り好みをしていると「余る人」になってしまう。
私たちは究極的には、できないことはできない。
今できることをやるしかない。
できないことをやがてできるようにするにはコストがかかる。
今できることをやりながら、本当にやりたいことをやれる実力をつけていく。
そのために下積みで不本意な仕事をしなければならないとしても、
それを恥じる必要はない。
今できることをしながら望む未来に徐々に近づける。
そうすることで自信につながるかもしれない。
本日の武器「実力が認められるまでは選り好みしない」