百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

42歳に寿命を設定する 「逆算力 (高岡浩三・おちまさと)」

著者の高岡浩三氏は、自分の人生は42歳で終わると思っていて、

そこから人生を逆算して「ネスカフェ」や「キットカット」など

多くの製品を販売している食品メーカーの社長になった。

結婚についても42歳を締切としたときに、子供には17歳になってほしかったので

結局25歳で結婚して、26歳で長女が生まれた。

 

42歳を自分の寿命と考えたのは、彼の祖父と父が42歳で亡くなっていたからだ。

著者が10歳の時に父が亡くなった。

「高岡家の長男に生まれると遺伝的に永く生きられないかもしれない。

だから自分も42歳で死ぬのだろう」と10歳のときは本気で思っていた。

 

しかし、人生を悲観してたわけではなかった。

他人より短い人生ならば、他の人の2倍の速さで駆け抜けようと思っていた。

大人になるにつれて、それほど切実に「42歳で死ぬ」とは思わなくなったが、

人生の節目では常に42歳を意識してきた。

 

本書は、有名プロデューサーである、おちまさと氏との共著である。

プロデューサーのような仕事は常に〆切とに追われることになる。

逆に、クリエーティブな仕事は〆切がないといいものは出来ない、と彼は言う。

時間があるほどいいものができるように思われがちだが、

〆切りという制限がないと爆発的なものは生まれないそうだ。

お金に関しても同様で、どんな企画でも予算が制限されている方が

いいアイディアが生まれてくる。

予算が潤沢なほうが、それに甘えてアイディアが甘くなる。

 

そう考えると「42歳寿命説」は人生の密度を上げる方法になりうるのではないか。

現在22歳の人でも余名がたっぷりあると思えば「今日は寝てしまおう」となるが、

「42歳まであと20年しかない」という意識になれば

一日一日を真剣に生きるようになるだろう。

もちろん42歳を過ぎた人であっても

自分の寿命を短く設定して、やり残しがないようにと考えれば

より優先順位を考え抜いて行動したくなるのではないか。

 

自由が多いと何をしたらいいかわからなくなることもある。

制限を設けることで行動の密度が濃くなることもある。

〆切を早く設定することは、成果を上げる荒療治として有効かもしれない。

そうすることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「自分の寿命を短く設定する」