百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

負けない理由を作る 「結果は行動する前に8割決まる (金田博之)」

すごい人というのは、行動する前に「完成イメージ」を描いている。

それを裏付けるのは、これまで培った経験と直感である。

では経験量が足りない人はどうすればいいか。

「完成イメージ」は無理でも「プロトタイプ」を作ればいい、と著者は言う。

 

プロトタイプとは試作品のことである。

例えば、映画やアニメなどはパイロット版という試作品を作るのが普通である。

とりあえずテスト的に作ってみて、全体的な流れをスポンサーに理解してもらう

材料にしたり、修正点や改善点を洗い出したりする。

テレビ番組でも、レギュラー化する前にまず特番で1本作ってから

反響を見る。それから司会や出演者や演出を変えてレギュラー放送する。

いきなりほぼ完成まで持っていけるようなすごい人でないなら、

まずは試作品を作って改善していくほうが効率的だ。

 

試作品は完成品ではない。改善を前提に作るので、不備があって当然だ。

自分のイメージを一旦形にして、周りの意見を集めれば

自分に経験が足りなくても完成まで持っていける。

何度でも改良できるし、失敗するリスクを減らせる。

失敗のリスクを抑えながら、最大限の成功を目指すのに試作品は不可欠である。

試作品は仮説と言い換えても良い。

自分の実現したいイメージに近いものを試作品や仮説という形で具現化する。

 

試作品を作るのにポイントとなることは何か。

著者は6つ挙げているが、今日はその中の一つに注目したい。

それは「失敗事例から負けない方法を知る」ことである。

自分がやろうとしていることと同じ事例、もしくは近い事例を調べる。

自社だけでなく他社も調べて、失敗の事例とその要因を把握しておくのである。

 

もちろん成功要因を集めるのもポイントの一つだ。

だが、優先順位は失敗事例からである。

成功要因というのは、意外とわかりにくい。

10個要因があって、その中の1,2個だけ聞いても意味はない。

10個全部要因を把握しないとうまくいかないのである。

また、成功した本人がAという理由で成功したと思っていても、

実はBという外的要因が大きい、ということもよくある。

 

その点失敗要因はわかりやすいし、一つ把握するだけでも助かることが多い。

失敗しようと思って失敗するひとはいないのだから、

失敗の要因は本人も正確に把握できる。

そして、失敗の理由を聞いておけば、

自分がその立場になったときに起こりうる失敗をしなくて済むのである。

無駄な時間、努力、意思、根性といったものが全部避けられる。

失敗しない理由は負けない理由につながる。

まず、負けないようにしてから勝つ理由を作ると効率がいい。

 

いきなりホームランを狙って打てる人は少ない。

経験不足なら尚更だ。

でも、つい欲しい結果をすぐに手に入れたくて、

焦ってぶっつけ本番に行ってしまうこともある。

だが、まずは仮説や試作品を作って改善していったほうが失敗しなくなる。

仮説や試作品では、いくら失敗してもいいのだから

本番までにどれだけ試作品を作れるかが負けないポイントになる。

そうすることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「本番までになるべくたくさん試作品を作って改良する」