百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

社会人の反抗期 「あと1年でどうにかしたいと思ったら読む本 (中谷彰宏)」

子供に反抗期があるように、社会人にも反抗期があると著者は言う。

10代半ばに、誰でも多かれ少なかれ反抗期がある。

社会人になってからも部下と上司との関係で、もう1回反抗期が来る。

40代近くになって、まだ「上司が気にならない」「上司がバカに見える」と

言ってる人もいる。

これは親に対して「わかってくれない」「ほめてくれない」と言ってるのと同じだ。

 

反抗期自体は成長の第一段階であり、プロセスである。

親からすると、子どもが「クソジジイ」「クソババア」と言い始めるのは

自我の目覚めである。

「上司がバカに見える」というのも一種の自我の目覚めである。

そこでとまっていたら、一生、社会的な子どものままで終わる。

会社を移ろうが、仕事を移ろうが、そのままではどこに言ってもうまくいかない。

親を認められるようになって初めて大人の仲間入りをするように、

気に入らない上司を客観的に受け止めてつきあえるようになって

初めて大人の社会人になれるのである。

 

上司を気に入るかどうかは、なじみの店を持てるかどうかに似ている。

どんなお店でも、全部がおいしいわけではない。

「これはおいしいけど、これはいまいち」というのが普通である。

その中で自分の気に入ったものがあれば、それを食べに行くのがなじみの店だ。

なじみの店では、頼むのは決まっている。

たこ焼きのおいしいところは、たこ焼きだけ頼めばいいのである。

 

ひとつのことが気に入らないからといって、全部否定する必要はない。

味がよくて愛想の悪い店に、愛想を求めないようにする。

ここで大事なのは、長所と短所はたいていワンセットであるということだ。

 「愛想が悪い」という短所と「味がよい」という長所はワンセットである。

つまり上司に長所だけを求めないほうがいい。

「全人格的にいい」と思う必要はなくて

「ここはダメだけど、ここがいい」というのが大人の捉え方である。

 

上司が言うことを全部理解する必要はないと著者は言う。

十里ではなく、一理あればいい。

この人の言ってることで「ここはわかる」「ここは納得できる」というものが

一つだけあればそれでいい。

上司は万能の神ではない。万能さを人に求めてはいけない。

全部正しい上司は存在しないのではないか。

もちろん一理さえもないことを言っている上司は問題だが。

 

そして、これは上司だけでなく、親にも、恋人にも

そして自分に対しても言えるのではないか。

自分が嫌いな人は自分に万能さを求めているとも言える。

万能さを求めると受け入れづらくなる。

現実的には長所と短所はワンセットなのだから、

自分に対しても「ここはダメだが、ここはいい」と考えたほうがいい。

長所だけを都合良く見るのではなく、

短所だけを見て悲観的になるのでもなく、両方をありのままに見る。

一人一理あればOK、ぐらいが現実的な見方ではないか。

そうすることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「自分にも他人にも一理あるところを見る」