監督、誰にパスすればいいんですか 「反射力 (中谷影宏)」
夢を実現するキーワードとして著者が挙げているのが「反射力」である。
「反射力」とは、言われたらすぐにやることであり、
こうと思ったらすぐに動けることである。
考えて何かをするのではなく、反射的に行動できるかがポイントだ。
伸びる新入社員は反射力がある。
例えば「お前~を調べてこい」と上司から言われたとする。
そのときに「えっ、どこで調べらればいいんですか」と言う人は伸びない。
聞き返す時点で、その人には反射力がないということだからだ。
「どこで調べるのか」を調べることからが仕事なのである。
スポーツも反射力がポイントだ。
ボールを持って「監督、誰にパスすればいいんですか」と聞くのはありえない。
仕事や日常生活も同じことである。
ボールを受け取ったら、立ち止まってじっくり考える暇はないのだ。
反射的に動かなければならない。
そもそも、じっくり考えたからといって正解するわけではない。
大体人間というのは、ゆっくり考えたことが間違ったりする。
テストの選択問題は、最初に浮かんだ答えを書き換えるとほとんど間違える。
むしろ最初に浮かんだ答えが正解である場合が多い。
著者が博報堂に務めていたときに、英語のテストがあった。
ある男性は、問題を一生懸命考えて165点だった。
別の男性は、直感で次々に答えを書いて250点だった。
直感でパッと行動したほうが正解が多い。
ただ、直感が力を発揮するのは、日頃の準備にもかかっている。
上記のテストを直感で250点とった人も、元々勉強できるタイプだった。
バスケでボールを渡されてあたふたする人は、練習不足だし、
戦略やイメージを持って試合に望んでいないということだ。
スポーツに限らずあらゆることに当てはまる。
日頃から準備をし、本番では反射的にパッと行動する。
いや、日頃の準備ですらグズグズせずにさっさとやったほうがいい。
考えすぎないで動き始めることが大事だ。
スポーツでも仕事でも「監督、誰にパスすればいいんですか」と聞かずに
反射的に動けるようにしていきたい。
そこから自信につながるかもしれない。
本日の武器「何事も、ボールを持ったら反射的に動けるようにしておく」