百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

仕事は自分で作り出す 「シンプルに考える (森川亮)」

本書はLINEを成功に導き、今年3月にCEOを退任した森川氏の著書である。

「ユーザーのニーズに応える」ということを、仕事の基準にしているのが

LINE株式会社の特徴であるが、その中で印象に残っていることがある。

 

「仕事は自分でとりにいく」という、LINE株式会社で活躍する人に共通する

シンプルな行動原理についてである。

彼らは「この仕事がやりたい」「このプロジェクトには、私がいたほうがいい」と、

自分で仕事をとりに行き、そのままやりきってしまうそうだ。

「面白そうだ」「自分の力を活かせる」と思ったら、

部署やチームの垣根にとらわれず、遠慮なく仕事に突っ込んでいく。

「仕事は与えられるもの」だと思っていない。

 

著者自身も、日本テレビで働いていたころにインターネットが登場して

「これはすごい」と考えて、ネットを活用した仕事を上司の許可なく

勝手に作り出して結果を出していった。

とうとう著者のためにネットビジネスの専門部署までもが作られ、

やっと「やりたい仕事を手に入れることができた」と実感したという。

 

仕事は与えられるものではなくて、作り出すことが重要だと著者は言う。

受身でいる限り、イヤな仕事が集まるだけだからだ。

それよりも、自分から仕掛けたほうが絶対にいい。

はじめは小さくてもいいからやりたいことをやってみる。

そのために勉強して、結果を出していれば必ずやりたい仕事は手に入る。

 

もちろん全部の会社がLINEのように

勝手に新しいことをやることに対して寛容ではないだろう。

著者も日本テレビ時代に、協力者もいない中一人で勝手に仕事を作っていったが、

そこまでできないという人もいるかもしれない。

だが、私が思うにここでのポイントは

「小さくてもいいからやりたいことをやってみる」ということではないか。

 

仕事には3種類ある。

「やらなければならない仕事」「やったほうがいい仕事」「やりたい仕事」だ。

最優先されるべきはもちろん「やらなければならない仕事」だ。

多くの人は「やらなければならない仕事」をこなすことで精一杯かもしれない。

でも、そのやらなければならない仕事の中には改善点があるはずだ。

例えば「ここをもっと改善すればいいのに」「こういうマニュアルがあればいいのに」

といったことだ。

こうした改善点は「やったほうがいい仕事」の範疇に入ると思う。

いきなり「新事業を立ち上げる」みたいな「やりたい仕事」までいかなくても、

「やったほうがいい仕事」を率先してやってみてはどうだろうか。

やったほうがいい仕事は、やらなければならない仕事の改善につながり、

やりたい仕事の実現につながると思う。

 

仕事だけでなく、趣味とか興味のあることも先延ばししてしまうことがある。

時間やお金といったコストもかかるかもしれない。

だが、そこを思い切ってやりぬいてみると得るものが大きいはずだ。

仕事でも、仕事以外のことでも、

「やりたいこと」「やったほうがいいこと」を積極的にやってみる。

そこから自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「やりたいこと、やったほうがいいことをやってみる」