百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

上司の「急ぐな!」は「でも急げよ!」  「がなり流!(高橋がなり)」

「何かいまいちモチベーションが上がらない」と言う人がいる。

著者に言わせれば、給料をもらって仕事をしているのに、

モチベーションがどうのこうのと言っている時点でプロではない。

モチベーションは言い訳として使われることが多いのである。

 

そもそも自分が努力したぶんだけすぐに結果が出るのであれば、

誰でもモチベーションは保たれるのである。

しかし、現実にはすぐに成果がついてくることなんて滅多にない。

努力した割に結果が出ないのがほとんどで、

結果が出たとしても、思ったほどではないことが多い。

しかも、すぐに出るわけではなく、ずいぶん経ってから出る。

それを理解してなくて、短い時間の中で結論をだそうとするから、

「モチベーションが下がった」「努力したかいがない」などと言い出す。

 

性急に結論を出したがる人は、学生時代に燃費が良かった人が多い。

勉強すれば、すぐに結果が出る。

家庭教師のバイトをすれば、すぐに儲かる。

自分がこれだけのエネルギーを使えば、これだけ前進するという意味で、

燃費が良かったのだろう。

ところが会社に入ってみると、精一杯やっても、思ったほどは前進しない。

その現実を受け入れるのが辛いから、会社や上司のせいにして

モチベーションのことを言い出す。

 

しかし、「短時間で結論を出そうとするな」と言ってるのを聞いて、

「僕のことを長い目で見てください」「次はもっと頑張りますので期待してください」

「私もやっと仕事がわかってきました。焦らずもうしばらく見守ってください」

みたいに、長い目で見てもらえるなら急ぐ必要はないと考える人も現れる。

「長い目で・・」と自分から言う人に限って、のんびりと仕事をするようになる。

「長い目で見ろ」は必死で結果を出そうとしたけども出せなかった部下に対して

上司がかける言葉である。部下が自分の都合のいいように使っても意味がない。

 

 上司が言う「急ぐな」には「でも急げよ」という意味が含まれ、

「焦るな」には「でも焦るなよ」という意味が含まれる。

自分を甘やか左内方向で、そのへんの意味合いを理解しないと

成長がピタッと止まってしまう。

 

ビジネスはすぐに結果が出ないという点では、長距離マラソンみたいなものだ。

マラソンに勝とうと思ったら、ゴールがすぐに来ないとわかっていても、

のんびり走るわけにはいかない。

著者が昔四谷に住んでいた頃、東京国際マラソンのコースが家の前にあって

よくマラソンを見ていた。マラソンランナーはすごいスピードで通り抜けていく。

ゆっくり着実に走っている人なんていなかった。

みんな普通の人間の全力疾走と同じ速さで走っていくのだ。

短い距離を速く走れる人が、そのトップスピードを長く維持できるよう

トレーニングを積んだ結果がマラソンである。

著者にとってはビジネスも同じで、ひたすらトップスピードで走り込み、

そのスピードを保てる距離を少しづつ伸ばしていくのがコツなのである。

 

「やる気があるんだけど」という場合の「やる気」はただのエネルギーだ。

そのエネルギーの方向が定まればモチベーションになる。

だから大前提として、目標のない人間にモチベーションはないということだ。

「モチベーションが・・」と言っている人は、目標を持っていないし、

目標に対する執念が薄くなっている場合もある。

そうした人には、パリダカみたいに目標を刻んでもいいかもしれない。

第1ステージ、第2ステージと区切って「この区間を何分で走りなさい」と

目標を与え、全力でクリアしていく。気づいたときには目的地に着いている。

小さく刻んで目標を持つことは「小さな勝負にこだわること」と言い換えられる。

百段も続く長い階段を前にすると、のぼるのが嫌になって腰が引ける。

しかし、1段でも登れば、あとの気分が全然違ってきて、

3段ものぼれば、あとの97段をのぼることが必然的に感じられる。

小さな勝負にこだわると、最初の数段がのぼれる。

あとは、どうにでもなるものだ。

 

世の中すぐに結果が出ないことがほとんどだ。

結局それを割り切って、物事を早く始め、長く続けたほうがいい。

目標を刻み、全力疾走を繰り返し、小さな勝利を積み重ねる。

そうすることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「結果がすぐに出ないことを覚悟し、なるべく早く長く全力疾走する」