百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

小さな子供に勝って嬉しいのか  「頭の回転が速い人の話し方(岡田斗司夫)」

相手を動かしたい時に、議論にでねじ伏せてもうまくいかない時がある。

人間は自分が正しいと思っていることを論理的に否定されても、

最初の自分の信念に固執し、無理やり正当化しようとする。

だから議論に勝っても、「俺っていいこと言ったな」と

自己満足しているだけであって、相手が納得して動くとは限らない。

議論に勝つのは、相手は思考の紐をぎゅっと結んでいるところを、

さらにぎゅっと結んでほどけなくするようなものだ。

結び目をほどいていってゆるくしていったほうが相手は納得して動く。

相手と戦うのではなく、マッサージするように問題を柔らかくしていくのが

「頭の回転が速い人の話し方(岡田斗司夫)」で提唱する話し方だ。

 

そのポイントは、まず「勝たない」こと。相手を言い負かさないことである。

言い負かしたとしても、相手にはしこりが残る。

相手をいい負かすのは、子供と遊んでいて大人げなく勝つことかもしれない。

大人がわざと負けてあげたり、いい勝負をしたりするほうが

子供とは仲良くなれるし、そのほうが大事である。

 

さらに「相手に負けたと思わせない」ことだ。

さきほどの子供の例をとると、こちらがわざと負けても、

それを気づかれて「本当はこちらが負けていた」と子供が思われてもいけない。

相手が負けたと思ってしまったら、感情的に反発してきて動かなくなってしまう。

 

会話で「勝たない」「相手に負けさせない」とすると、何を目指すべきか。

「勝つ」のではなくて、相手と「答えをつくる」のである。

話し合いをするということは、そこに何か問題があるということだ。

その問題を解決するため、お互いが譲り合うのではなく、

お互いがもっと良いことを思いついて

「これだったら2人が協力できる」という「答えを作る」のが目的である。

お互いがより納得できる答えを作ることで、

お互いに「勝った」「負けた」というしこりが残らなくなる。

 

話し合いが終わった時の理想の状態は、「笑える」ことである。

答えに気付かなかった自分たちを笑えるくらいが丁度いい。

「こんな問題に引っかかっていたなんて馬鹿だなあ」と

お互いに笑える状態になれれば、解決したも同然だ。

「お前の言うことは、こことここが間違っている!だから○○しろ!」と

ねじ伏せられても、終わったときにニコニコできない。

むしろ解決策が出なかったとしても、2人で問題を話し合えてよかったと

「すっとした」状態になれれば理想的である。

 

自信がない人は自分の意見を言わなきゃと必死になり、

相手の言うことをあまり聞かず自分が話してばかりになる。

相手の話を聞いたとしても「でもそれは違う。○○だ!」と結局自分の話に持っていく。

たとえ譲ったとしても「こういうこともちゃんと考えておけよ」と

相手に変なおみやげを残す。

小さな子供にゲームで勝たせて「本気出せば俺が勝てるけど今回は譲ってやる」と

言ってもかっこ悪いのではないだろうか。

 

勝ち負けにこだわるよりも、相手をほぐしながらお互い納得できる結論に持っていく。

それをするためには、自分を一つ高い目線に置かなければならない。

自分の譲れないところも相手の言い分もしっかり理解した上で考えないといけない。

どちらかが得してどちらかが損した気分にさせず、お互いにプラスの答えを出す。

そこから自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「勝ち負けではなく、一緒に答えを出す」