百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

行動面で方言と標準語を使い分ける 「頭の回転が速い人の話し方(岡田斗司夫)」

昔の自動車は各国の各メーカーによってデザインがバラバラだった。

ウインカーやワイパーのスイッチ、ペダルの位置などが全然違っていた。

しかし今は、右ハンドルか左ハンドルかの違いはあるが、

外国でレンタカーを借りても支障は出ない。

世界中の車が、どこででも同じような使い勝手で乗れるよう統一されている。

ハサミにしても、ネジ回しにしても、包丁にしても、

昔は使い勝手がバラバラだったが、今は大体同じような力の入れ方で

使えるようなハサミ、ネジ回し、包丁が出てきた。

こうした誰にでも使えるような共通したデザインを

ユニバーサルデザイン」と呼ぶ。

「頭の回転が速い人の話し方(岡田斗司夫)」は話し方についての本だが、

ここで「ユニバーサルトーク」という概念を提案している。

つまり「誰にでも通じる話し方・伝え方」という概念だ。

 

話し方・伝え方を説いた本はたくさんある。

そこには声のトーンや、表情や、話の組立てかたなどが書いてある。

しかし、どんなに話し方のテクニックを学んだとしても、

実際人前に立って話そうとしてもうまくいかない時がある。

例えば身近な人とはストレス無く話せたとしても、

それ以外の人とはぎこちない会話しかできない場合だ。

それが起こるのは、テクニック以前に

ユニバーサルトークが出来るかどうかが要因となるからだ。

 

ユニバーサルトークを理解するためにはポジショニングが大事になる。

本書の中には「家族型社交」と「公共型社交」という概念が出てくる。

家族型社交とは、価値観を共有した特定少数に向けたものであり、

公共型社交とは、不特定多数に向けたものである。

この2つの価値観のどちらに立って話すかで、お互いの意思疎通の難易度が決まる。

 

家族型社交の立場で話している人は、

家族内、友達内、会社内といった仲間内でしか通じない話し方をする。

気心しれた仲間同士では意味がわかるのだが、

自分の仲間じゃない人がこの人の話を聞くと、意味が伝わりにくい。

若者は、大体この家族型社交の立場で話す。

家族や学校という限られた社会しかまだ知らないため、どうしてもそうなる。

社会にでて働いて、ようやく親しくない人に対しても伝わるような話し方、

公共型社交ができるようになってくる。

 

だから相手が家族型社交寄りに話す人なのか、公共型社交寄りに話す人なのか

見極めないといけない。

価値観を共有していない者同士が接するには、

どちらかがどちらかに合わせないとコミュニケーションはうまくいかないからだ。

特に学生相手だと家族型寄りにどうしてもなってしまうので、

こちらが学生にまず合わせて、信頼関係を構築しながら

うまく公共型寄りに誘導していくのが効果的である。

 

当然自分がどちら寄りに話しているのかも把握しないといけない。

家族型社交はいわば方言みたいなものだ。

方言にも軽いのからきついのまで様々ある。

きつい方言は仲間同士ではわかるが、他県の人にはわからない。

自分の伝え方が、方言みたいのなっていないか、

また、相手の伝え方が方言寄りなのか標準語寄りになっているか、

そうしたポジショニングを理解して初めて話し方のテクニックが活きてくる。

相手が方言よりの行動をする人なら、上手に合わせていく。

そして自分発信の言動・行動はなるべく方言寄りから標準語寄りにしていくことで

自分の意図が相手に伝わりやすくなり、支持されやすくなるだろう。

そこから自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「自分と相手の行動が、方言なのか標準語なのか考える」