百武日記

自信がない人が自信を持って生きるためにはどうすればよいか。日々考えたこと、学んだことを記録し、自分の武器にする。

営業マンは断ることから覚えると危ないかも 「絶対達成する部下の育て方(横山信弘)」

「絶対達成する部下の育て方(横山信弘)」での

営業のポイントはお客様との接触回数である。

何回もお客様に会って、話をして、信頼関係を築いてから商談に入る。

信頼関係がない人に売り込まれても絶対に買わないからだ。

営業は社内にいてはいけない。とにかくお客様と顔を合わせないといけない。

 

ところがもっと効率のいい、マジカルな営業手法があるのではと、

トップセールスが書いた営業本を読みあさる人がいる。

しかし本を出すようなトップセールスマンは、ほんのひとにぎりの天才である。

天才が書く本や研修で紹介される手法を気軽にマネても、うまくいかないことが多い。

「売り込まずに売る」「あえて断る」などの手法は、現実的にはトップセールスマンで

あるがゆえに成立するテクニックであるという。

例えば提案営業というのは、お客様が自分の問題に気づいていないと通用しない。

だからお客様が自分でも気づいてない問題をうまく質問しながら気づかせて、

相手にも心を開かせて、こちらの商品にも興味をもたせて、みたいなことを

上手くやれるコミュニケーション能力がないとできないそうだ。

かなりハードルが高くて、半年や1年でできることではないという。

 

提案営業をやるよりは、組織全体で御用聞き営業をやったほうが効果的である。

「何か困っていることないですか?」と聞きまわる営業は、

自分の問題をわかっているお客様と話すことになるので、うまくいきやすい。

とにかく顔を合わせる量を圧倒的に増やすことが決め手となる。

 

人間は顔を見ると話題が出てくる。話をしないといけない義務感が出るからだ。

逆にそれがわかっているから居留守を使う。

顔を合わせると「今忙しいからまた」と断りづらくなる。

それくらい顔を合わせることの影響力は大きいから

お客様のところには何ども足を運ばないといけない。

 

どんなに丁寧に説明しても、お客様はセールスポイントの全てを覚えていない。

どんなにすばらしい商品でも、お客様が買おうと思ったときに

自分を思い出してもらえなければ、購入されない。

商品の機能は覚えてなくても、商品を持ってきた営業の印象、何となくの感覚は

覚えている。だからこそお客様のところにあしげく通えば、

「ちょうどいいところに来てくれた、実は・・」と声をかけられる。

 

 

ところがお客様に会いに行くのを躊躇する人がいる。

お客様を訪問しない言い訳は「ネタがない」ことだそうだ。

著者に言わせれば、「ネタがないからお客様のところに行けない」ではなく、

「お客様のところに行ってないからネタがない」のである。

製品知識をもっとつけないとお客様と話ができない、ではなく

お客様と話をするから製品知識を身につけようとする。

発想を逆転させないといけない。

 

そしてこれらのことは、営業以外のことにも当てはまると思う。

例えば、「会話術」についての本はたくさんある。

「話題が途切れない方法」「うまい話し方」「口下手がなおる」などである。

こういった本を読むのはもちろんいいことだが、

当然実際に人と話してみないと会話は上手くならない。

不安だから本のテクニックを全部暗記してから実践します、と言ったところで

暗記するのと実際に使えるのは別問題である。

むしろ本の中には高等テクニックも初歩のテクニックもあるのだから、

まずは初歩のテクニックから実際に使ってみないといけない。

やらないと身につかないし、実際に話すことで改善点も見えてくる。

そこでもう1回読んでみて、やっと「ああ、こういうことか」と分かることもある。

 

試験勉強でも同様である。ある程度勉強したら、

模擬試験なり過去問なり実際に解いてみないと、

どこまで自分が理解しているのかわからない。

テスト受けてみて、「ここもう少し勉強するべきだ」というのがわかってくる。

教科書を一通り理解したのなら、実際に問題を解かないと点数は上がらない。

 

そもそも簡単なことをしてない、やれてないのに高度なことはできない。

何かをやろうとするときに、「もっといい方法はないかな」と調べるのはいい。

しかし、調べただけでやった気になって満足したり、

不安だからとずっと調べることに終始しては意味がない。

やってみないことには使いこなせるようにはならない。

だからある程度ノウハウを知ったなら、行動に移す。

何回もやってみて試行錯誤をしながら一つ一つ身につける。

そうすることで自信につながるかもしれない。

 

本日の武器「ノウハウばかり調べてないで、実行してみる」