チャック空いてますよ、と言ってあげられる人は成長する 「絶対に達成する技術 (永谷研一)」
ある日、一度も話したことのない同僚が前から歩いてきた。
あなたは彼のチャックが空いていることに気づいた。
どうするか?
①言いたくても何も言えず、通り過ぎてしまう
②後ろから近づき、静かに肩をポンポンと叩き、無言で下に目配せする
③同僚だけに聞こえるように「あの、チャック空いてますよ」とはっきり言う
①を選んだ人は、ひどい人である。
もしかしたら同僚はお客様と重要な面談があるかもしれない。
そのときに恥をかくのは彼なのだ。
②を選んだ人は、優しい人である。
そっと気づかせようとしたからだ。
しかし、他人行儀すぎてかえって彼には恥ずかしいかもしれない。
また、遠まわしなやり方なので最初は何のことかわかりづらい。
③を選んだ人は、目標を達成する人である。
一番スピーディーに確実に伝えているからである。
相手に「ズバリ」と言うことは、大人の思いやりである。
大人の思いやりをもてる人・組織は目標を達成しやすい。
気づいているのに言わないのは、冷たい行為だ。
しか、相手の反発が怖いから、人に指摘することを避けるのはよくある。
また、無理に相手に合わせることを思いやりと勘違いしている人もいる。
しかしそれは仲良しのふりをしているだけで、
相手のことを思いやっているわけではない。
ズバリ指摘することは勇気がいる。
指摘してくれた人は、それでも相手のために勇気を持って指摘してくれた。
だから言われた人も「ありがとう」と感謝の気持ちを持つべきだ。
そしてお互いが何を言われても感謝の気持ちを持てば、
お互いのために指摘しあえるようになる。
すると職場が成長できる環境になる。
孤軍奮闘という言葉がある。
目標達成は難事業である。
自分一人でがんばっても、挫折することは多い。
何故挫折するのか。理由は2つある。
①そっとやめても誰も気づかない
②他の人からの影響力を活かせない
周りの人が誰もあなたの挑戦を知らないのであれば、
途中であきらめても何も言われない。
逆に、自分の挑戦を公言している人は、
「誰かが見てくれている」という安心感と、
いい意味での緊張感が得られるので行動が継続しやすい。
また、公言することで他人から新たな視点がもらえることもある。
その視点は煮詰まったときに必ず役に立つ。
目標達成のために他人を巻き込むことは効果的なのだ。
それをするには、信頼関係が必要になる。
相手を思いやること、ズバリ言える勇気を持つこと、
自分が指摘されたら感謝すること。
これらはその信頼関係を作るのに必要なこととも言える。
他人とそのような信頼関係を作れる人は成長する。
そこから自信にもつながるかもしれない。
本日の武器「ズバリ指摘しあえる関係を築く」