引き算の次は 「引き算する勇気 (岩崎邦彦)」
A店「こだわりの緑茶、紅茶、コーヒー、ジュース、スポーツドリンクを
提供する店」
B店「こだわりの緑茶、和菓子、緑茶スイーツ、おしゃれな茶器、緑茶カフェを
提供する店」
どちらで緑茶を買いたいか調査すると、約80%はB店を選ぶ。
違いは何だろうか。
A店は「足し算」の戦略である。とにかくモノを足す。
「○○が売れないから、△△も売ってみよう」という発想である。
あれもこれも手を出すあまり、どれも中途半端に感じる。
B店は「掛け算」の戦略である。
「○○の価値を上げるために、△△も売ってみよう」という発想である。
緑茶から派生して「緑茶のあるシーン」をもとに品揃えを組み立てる。
だから、増やしてもシンプルさが保たれる。
木に例えるなら、
とにかく木を植えるのが「足し算」戦略
1本の木に、枝を茂らせ、たくさんの花を咲かすのが「掛け算」戦略である。
引き算の次の段階は掛け算だ。
引き算戦略から掛け算戦略に移行すると、さらにパワーアップする。
上記の例のA店をパワーアップさせるには、まずは引き算だ。
「紅茶、コーヒー、ジュース、スポーツドリンク」を引き算し、
「こだわりの緑茶」にまず集中する。
そして、緑茶のあるシーンを思い浮かべ、
そのシーンに調和するように商品を広げる。
核となるものをまずは決め、それに何を掛け合せればパワーアップするか決める。
スポーツ選手が引退したとする。
ずっと野球一筋でやってきた。野球がなくなれば何もできないと嘆く必要はない。
野球つながりで、コーチや監督をやるもよし。
経験を活かして、スポーツライターや評論家になるもよし。
そこで培った運動能力を生かした何かをやるもよし。
要は野球を元に派生して考えたり、
そこで培った能力に何を掛け合せればいいかを考えれば、まだやれることはある。
自分の核となるものを引き算で決める。
それに何を掛け合せれば、より強みを活かせるか考える。
そうすることで、自信につながるのかもしれない。
本日の武器「自分の核となるものに何かを掛け合わせる」