良い引き算が魅力を作る 「引き算する勇気 (岩崎邦彦)」
A「ラーメンだけを提供する店」
B「ラーメン、うどん、そば、カレーライスを提供する店」
アンケートをとると80%の人はA店を支持する。
A「私は英語の勉強に徹底的に打ち込みました」
B「私は、英語、国語、数学、理科、社会に打ち込みました」
どちらが面接で高い評価を受けるか。
アンケートではやはり約80%の人がAと答えている。
中途半端に全てを扱おうとするのではなく、
核となるものに集中したほうが成功する。
そのためには、不要なものを引き算することがポイントだ。
「引き算する勇気 (岩崎邦彦)」にはそのことが繰り返し書いてある。
しかし、同書によると、引き算には「良い引き算」と「悪い引き算」がある。
何でもかんでも引き算すればいいわけではない。
その基準は「引き算によって、顧客にとっての新しい価値が生まれるか」である。
顧客に新たな価値を生まず、逆に価値を減少させるのは「悪い引き算」だ。
単なる省略や無駄を省くための引き算も「良い引き算」ではない。
「良い引き算」は「手を抜く」ことではなく、「考え抜く」ことである。
何かを引き算することで、大切な何かに集中する。
それによって消費者を「引きつける」力が生まれるのだ。
「楽をしたい」「努力せずに済ませたい」「怠けたい」だから止める、
これは典型的な「悪い引き算」である。
企業だけでなく人にも当てはまると思う。
「何をしないかを決めることで、何をするべきかが決まる」
しかし、「楽をしたい」「努力したくない」から「しないこと」を決めてもダメだ。
引き算をすることで、「他人にとっての価値が生まれるか」がポイントだ。
例えば勉強は苦手だが、竹馬が得意だからといって
勉強を止めて竹馬に集中したとしても
良い引き算とは言えないであろう。
自信は他人との関わりから生まれる。
他人にとって価値のないことを引き算し、
価値のあることに集中する。
それが、自信につながるのかもしれない。
本日の武器「他人にとって価値のないことを引き算し、価値のあることに集中する」